生後2ヶ月たったら予防接種が開始されます。
色々な予防接種を受けなければいけません。
しかも短期間に割とたくさんを。。。
全てを一気に語るとそれだけて頭がパンクしてしまいます。
今回はその中の一つである小児用肺炎球菌ワクチンについて解説していきます。
小児用肺炎球菌ワクチンとは
名前の通り肺炎球菌による重い感染症を予防するワクチンです。
肺炎球菌には90以上の型[種類]がありますが、その中で子どもたちに重い病気を引き起こすことが多い種類を選んで肺炎球菌ワクチンが作られています。
小児用とついているわけなので当然成人用もあります。
肺炎球菌は、子どもの感染症の二大原因のうちのひとつの細菌です。
小さい子ども、特に赤ちゃんのうちは、まだこの細菌に対する抵抗力がないため、ワクチン接種が必要になります。
肺炎球菌は、多くの子どもの鼻やのどにいる身近な細菌です。
普段は大人しくしていますが、体力や抵抗力が落ちた時などに、いろいろな病気(感染症)を引き起こします。
赤ちゃんはとにかく抵抗力が弱いので、なるべく早く接種する方が良いです。
接種時期
小児用肺炎球菌ワクチンは生後2ヶ月から接種が可能です。
生後2ヶ月とは「生後2ヶ月のお誕生日」という解釈で大丈夫です。
6月23日生まれなら8月23日から接種できます。
生後6か月以降の赤ちゃんに、肺炎球菌による細菌性髄膜炎が増えてきます。
それまでに必要な免疫をつけておくために、生後2か月から6か月までに受けるようにしましょう。
なお回数は後述しますが、3回接種を生後6ヶ月までに行うことが推奨されているため、できるだけ早く予防接種を受けるようにしましょう。
細菌性髄膜炎は感染すると重症化すること、命に関わることが多いためしっかりワクチンで予防することが大切です。
また、感染すると薬が効きにくく、治療が難しいことも厄介な理由の一つです。
できる限り感染させないためにもしっかり免疫をつけておきたいですね。
接種回数
標準的なスケジュールでは4週間隔で3回、生後12~15か月齢に4回目を接種します。
しかし初回接種時期によって接種回数が異なりますので、小児科医と相談上接種するようにして下さい。
初回接種の月齢・年齢 | 接種回数 | 接種スケジュール |
生後2か月~6か月 |
4回 |
1回目から4週以上の間隔で2回目(定期接種では13か月未満までに接種) |
生後7か月~11か月 |
3回 |
1回目から4週以上の間隔で2回目 |
1歳 |
2回 |
1回目から60日以上の間隔で2回目 |
2~4歳 |
1回 |
1回のみ |
5歳以上 |
1回 |
1回のみ(任意接種) |
前述したように生後6ヶ月以降の赤ちゃんに細菌性髄膜炎が増加し始め、罹患している子の半数以上が0歳代の赤ちゃんとなっています。
また、効果を持続させるためにも1歳代に追加接種を行うようにしましょう。
副反応
小児用肺炎球菌ワクチンを接種した後にみられる副反応の多くは
・発熱
・注射部位の異常(腫れや赤みなど)
です。
まれにショックやアナフィラキシー様反応[呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応]などの重い副反応が報告されています。
接種後30分以内は特に注意深い観察が必要なので、病院で様子をみるか医師とすぐ連絡のつくところにいるようにしてください。
発熱では37.5℃以上の熱が出ることがあります。
熱は38℃や39℃以上に及ぶこともあります。
発熱のほとんどは接種した当日や翌日に認められ、その多くは1~2日で下がります。
普段と様子が大きく異なるときや発熱が3日以上続くなど、心配な場合はかかりつけ医に相談してください。
注射部位の腫れも発熱同様1~2日で治ります。
当然、接種部位を強く擦ったり、むやみに圧などをかけないように注意して下さい。
基本的に入浴の制限はないと思いますが、激しい運動の制限はいちをあるため、気をつけて下さい。(2ヶ月で接種すれば激しい運動はまず大丈夫だと思いますが。。。)
2ヶ月から予防接種が始まりますが、同時接種を行う人も多いと思います。
同時接種により副反応が出やすくなるや、より重症の副反応が出やすいなどの報告は今のところ出ていません。
もし、同時接種が心配な場合は医師と相談すべきですが、受診の手間や感染のリスクを考えると同時の方が良いのではと個人的には思います。
予防接種のスケジュールは大変ですが、初回を受ければ、医療機関から次回の予約などの話もあるため、最初の接種をとにかく心がけて受けに行くようにしましょう!!
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