頭の形が気になると感じたら

赤ちゃんの頭の形に違和感を抱いたことはありませんか?

我が子も右側が少し平らになっており、正面から見ると耳の見え方が左右で異なります。

頭の形は外見に影響を受けますし、大事な脳を守っている場所であるため色々と心配になります。

この記事を読んで赤ちゃんの頭の形について少しでも不安が解消されれば幸いです。

頭が柔らかい?

そもそもなぜ赤ちゃんは頭の形が変に見えてしまうのでしょうか?

理由は簡単で頭の骨が柔らかいからです。

赤ちゃんは産まれてくる時お母さんの産道を通ってきます。

出産が近づくと助産師さんが子宮口の確認をすると思います。

何cmが最大か覚えていますか?

子宮口が全開になるのは10cmです。

だいたいピースサインを作った時の人差し指と中指の間隔ぐらいだとイメージしていただいていいと思います。

この大きさで赤ちゃんは産まれてくるのです。

この時、頭の骨が硬かったらどうなると思いますか?

恐らくかなりの難産になると思います。

頭が硬くて産道を上手く通れないからです。

お産が長引くと母子ともに負担になります。

だからこそ産まれてくる赤ちゃんは頭の骨が柔らかくなければいけないのです。

正確には骨が柔らかいというよりは骨と骨の間に隙間があったり、頭の骨同士が完全にくっついていない状態です。

頭が柔らかい理由はもう一つあります。

それは赤ちゃんの脳の成長速度が関係しています。

赤ちゃんの脳は生まれた時重さが350gから400gと言われています。

それが9ヶ月程度でおよそ2倍の重さまで成長します。

これだけ急激に脳が成長するので、骨も成長に合わせて柔軟に対応できないといけません。

だから、赤ちゃんの頭は柔らかくできているのです。

柔らかいからこそ頭の形に影響が出る

赤ちゃんの頭がら柔らかい方が良いのはわかっていただけたと思います。

柔軟性が高いという利点もあれば当然欠点もあります。

それは、形が変わりやすいと言うことです。

みなさんスライムを想像してみて下さい。

スライムを丸めて机の上に置いたとします。

するとどうなりますか?

原型を留めず、机と接触している部分から横に広がってしまうと思います。

もしこのスライムをまた持ち上げて丸くしようとすると恐らくすぐに丸くなるでしょう。

しかし、そのまま放置し、時間が経つとスライムも乾燥してしまい、硬くなってしまうと思います。

硬くなったスライムを元の丸に戻すのは一苦労だと思います。

頭も同じです。

赤ちゃんを常に仰向けで寝かせているとします。

抱っこも極力せず、いつも同じ姿勢になっているどうなるでしょうか?

恐らく、上を向いているわけなので、頭の後ろ(後頭部)が重力の影響で上から下に押されているような状態なので平らになってくると思います。

もし向き癖がある場合はどうでしょう?

当然向いている側で頭の形も影響されてしまいます。

向き癖の対処については以下の記事を参考にして下さい。

向き癖は気にしすぎない

頭の形を整えるために

しかし、スライムの話をしたようにすぐに頭の形が変わり、どうしようもないと言うことではありません。

何もせず放っておいてしまうと頭の形が戻らず、外見が悪いだけではなく、子供の発達にも影響が出ると報告されています。

ヘルメット治療という言葉は聞いたことがありますか?

頭の形を整えるために専用のヘルメットを作り、それを被せることによって頭の形を整えていくという治療法です。

専門の病院を受診し、必要の可否を判断して行うものですが、ヘルメット治療は保険適用外のためかなり高額の治療費が必要になります。

医療機関によっても異なりますが、40〜60万円程かかってしまいます。

残念ながら補助金等はなく、全額自己負担となってしまいます。

できればこのような負担はないに越したことはないですよね?

そのためにもできることをやってあげることが大事だと思います。

抱っこ

まず一つは寝かせ過ぎると重力の影響などで頭の形に影響が出てしまうので、できる限り抱っこをしてあげるようにしましょう。

できれば縦抱きが望ましいです。

難しければ、頭の形を考慮し、平らになっている側を上にするよう抱っこしてあげれば大丈夫です。

首が座るまではなかなか赤ちゃん自身で首を操作することも難しいですが、座れば徐々に自分で頭を持ち上げたり、縦抱きもやりやすくなるので、自然と頭の形も良くなると言われています。

Tummy time

少し聞きなれない言葉かも知れません。

Tummy time とは、保護者の方に見守られながら、おなかの上や床の上でうつ伏せになることです。

世界保健機関 (World Health Organization) は、健康増進のため、乳児の1日30分以上の Tummy timeを推奨しています。

これが頭蓋変形の予防にもつながると報告されています。

連続して30分うつ伏せにする必要はなく、トータルで30分程度うつ伏せになる時間を作ってあげると良いとのことです。

首が座っていないと窒息してしまうのではと心配になるかも知れません。

そのため、口と鼻が塞がれないように注意してあげて下さい。

あと、必ず赤ちゃんが起きている時間にうつ伏せにするようにして下さい。

なぜなら乳幼児突然死症候群 (Sudden Infant Death Syndrome, SIDS)の危険があるからです。

これは健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、さらに死亡状況調査および剖検によっ てもその原因が同定されないものを総称して言います。

原則として1歳未満の子供に発症する症候群のことです。

主として睡眠中に発症し、うつ伏せ寝でよりSIDSの発症率が高いと報告されています。

よって必ず起きているタイミングで実施するようにして下さい。

まとめ

赤ちゃんの成長は楽しみがいっぱいですが、初めてのことで不安も多いと思います。

心配なことがある場合はすぐに小児科に受診することをお勧めします。

そのためにもかかりつけの小児科を見つけるのは大事です。

赤ちゃんの頭を守るためにもできる限り抱っこをしてあげると、愛情表出や信頼関係の形成につながるので、パパもぜひ積極的に抱っこしてあげて下さい!

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